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お客様からの手紙
農業を始めて半年過ぎた頃から野菜セットの宅配を始めました。そしてそれから半年がたった4月、下記の手紙をいただきました。毎年桜が咲くと、この手紙のことを思い出して、「お届けするのは“生きる力”、そんな野菜をつくろう。」と気持ちを新たにします。このような思いで食していただいた方がいたことを忘れないで、野菜をお届けします。… -
お届けするのは「生きる力」
有機農業は化学農薬を使いません。 日本は湿度が高いのでカビや虫が発生しやすく、農薬を使用しないと病気になったり、虫に食べられてしまったりして育つことができない野菜がたくさんあります。当社の場合、畑にタネを直接播いて育てると収穫まで育つのは4割くらい、苗まで育ててから畑に植えたとしても商品になるのは6割くらいで、ゆっく… -
伝えたいのは「野菜の物語」
農業高校の教員時代に、大学の農学部が企画した、 かつてのシルクロード、「西域」と呼ばれた中央アジアの オアシス都市での衣食住に関する学術調査隊へ参加させていただきました。 オアシスというと砂漠の真ん中に泉があり、その周辺に小さな集落があるというイメージですが、現実のオアシスはとても大きく、巨大な山脈からの雪解け水を使… -
天使の分け前
ワインやウイスキーの蒸留所では、木製の樽からアルコールや水分が揮発してしまう減少分を「天使の分け前」と言うそうです。 ステンレス製の樽にしたら目減りはしません。 しかし、天使が飲んでくれるからこそ、いただくことができる味わいがそこにはあります。 そう信じて木製の樽を使い続ける生産者と、そうやって熟成された味や香りを… -
農業を始めたきっかけ
自分は25年間の農業高校の教員を経て、47歳で農業を始めました。 農家の長男であった自分は、卒業したら農業を継ぐつもりで大学の農学部に進みました。 専攻は農業経営学、指導教官の教授もとてもいい先生でした。卒業後の農業経営を念頭に卒論は「企業的農業の可能性」としました。 ところが、どう考えても農業をやって楽しくて豊かな生活が… -
食育の始まり
「人間の体は何からできていますか?」そう質問されたら、なんと答えますか。 「水とタンパク質と炭水化物と・・・・」とか、「炭素と酸素と窒素と・・・」と答えたりしますが、もっとも端的な答えは「食べたもの」です。 そうなんです。人間の体は食べたものからできているのです。ですから、自給率40%ということは「私たちの体の6割は外… -
野菜畑に思う
「キング・コーン」という2009年に製作されたアメリカの映画があります。トウモロコシからは麺類、菓子、油、マヨネーズ、マーガリン、ウイスキーが出来ます。家畜の餌でもあるので肉や卵や牛乳にもなります。 二人の若者が毛髪検査をしたら、「自分の体がトウモロコシからできていることがわかった」・・・そんなことから話が始まります… -
オーガニックと自然の関わり方
オーガニックの野菜作りは、温室やハウス栽培ではなく露地栽培で多品目の野菜を作ることが多いです。 最近は台風が大型化して、毎年各地で大きな被害が出るのですが、この方法は台風など自然災害に対する受容性が高いように思います。 温室栽培や果樹栽培では台風被害があると壊滅状態になることがありますが、オーガニックによる野菜作りは… -
オーガニックは味が濃い
オーガニック野菜の味は濃いといわれます。 品種選択や栽培管理の工夫など理由は複合的だとは思いますが、一番の理由は化学肥料を使っていないことです。 化学肥料の長所は、少しの量で大きな増収効果が期待できることです。 化学肥料は、本来ならば大きくなれないものも大きくする力があります。化学肥料のおかげで世界の人口増加に対応でき… -
オーガニック野菜には生きる力がある
化学肥料を使わないことにくわえて、化学農薬を使わないことが有機栽培の特徴です。「だから安全」ということを強調したいわけではありません。 「正しく使えば農薬は安全である」というのが農学の常識です。 化学農薬による病害虫防除の効果は偉大です。 農薬を使わなければ成長できない野菜も化学農薬を使えば商品化できます。逆に農薬をか… -
レアル・マドリードとスペイン代表、どちらが好きですか?
当社は自社農場において、年間50品目のオーガニック野菜を育て全国宅配をしています。オイシックスさんやラデッシュボーヤさんがお届けする 野菜宅配との違いは、自分たちが種から育てた野菜をお届けする「農場直送(生産直売)」であることです。 各地のたくさんの契約農家さんから集めた野菜を組み合わせる野菜セットと比べると、当社の… -
有機JAS認定とオーガニックの関係
化学肥料と農薬を使わないことを広く有機農業といいますが、「有機野菜」とか「オーガニック」と名乗るためには有機JAS認定を受けなければいけません。 しかし、有機農業をやっていても有機JAS認定を受けている生産者は非常に少ないです。 認定料が高く手続きが大変なこと、味の保証ではないこと、お客様との信頼関係があれば特に必要…