野菜の物語– category –
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【9月第3週】野菜が育つ土壌
しあわせ野菜畑の野菜は静岡県掛川市北部の土壌で育っています。この地域の土は粘土質なのですが、この土質は野菜を作るのにあまり向いていません。土は固くて重く、ニンジンや大根などは掘り上げにくいし、ジャガイモは形が無骨になりやすいです。また... -
【9月第2週】季節の野菜の名残惜しさ
夏野菜が少しずつ終わりを迎えています。朝晩の暑さが和らいで、日中の柔らかな風が身体を包むと、なんだか物悲しさを覚えます。季節の変わり目というのは気持ちが落ち着きませんが、夏から秋にかけては特に顕著なようです。 以前、夏真っ盛りの時期に... -
【9月第1週】身土不二
有機農業とは、農薬や化学肥料を使わない農業のことです。「農薬を使わない」というのはわかりやすいですが、「化学肥料を使わない」とは、どういう意味があるのでしょうか。 私たちは食べ物を胃や腸で分解してから栄養を吸収します。化学肥料はすでに... -
【8月第4週】親の意見と茄子の花は千に一つも無駄がない
七・七・七・五の音数律であるこの言葉は、「ナスの花が咲くとすべて実をつけるように、親が子を思って忠告することは必ず役に立つ(から親の意見をよく聞きなさい)」という昔の教えです。よくよく考えてみると、少し難しい表現だと思うのですが、皆さ... -
【8月第3週】クラインガルテン 農の時間
皆さんはご自身で野菜を作ることがありますか。最近では、農村地帯であっても、農作業をしている人の姿をあまり見かけなくなりました。当園は有機的市民農園を併設していて、いつも誰かが畑仕事をしています。「農業って大変そうですね」と言われること... -
【8月第2週】キュウリと葵の紋
旬を迎えていた夏の野菜であるキュウリがもうすぐ終わります。例年6月から取れ始め、お盆の頃あたりまでが盛期です。終盤のこの季節のキュウリは味がさっぱりとしてきます。これはこれで食べやすく漬物などに向いているのですが、かつての凝縮した旨味と... -
【8月第1週】地域の農業クラブを開設します
この秋から「かけがわ農業クラブ」を始めます。皆さんは「中学校の部活動の地域移行」をご存知でしょうか。これまで学校が担ってきた部活動を地域に移行する試みです。「かけがわ農業クラブ」はその一環として開設します。※当園は静岡県掛川市に位置する... -
【7月第4週】農業と暦
夏、農場から遠い空に高く伸びる積乱雲があると、つい見惚れてしまいます。束の間ぼんやりと遠くを見つめて、すぐに作業に戻ります。何度も見ているはずなのに惹かれてしまうのはなぜなのでしょう。夏は日が長く、また雲や空を見る機会が多いせいなのか... -
【7月第3週】ナスの花から栄養状態を見る
ナスが美味しい季節です。漬物をはじめ、焼きナスに煮浸し、天ぷら、麻婆、それからパスタやそうめんの具材に。アイデア次第で使い方が広がる夏野菜ですね。日本の食生活に欠かせない食材ですが、ナスの9割が水分で日持ちがしないため古くから漬物にして... -
【7月第2週】オクラの来た道
7月、非常に暑い日が続きます。高温で降雨がなく水が不足していますが、今のところ野菜はそれなりにたくましく成長してくれています。この時期、とりわけよく育っているのがオクラです。 オクラ(秋葵)は現在では非常にポピュラーな野菜となりました...