みなさんホウレンソウを下ゆでしていますか? 最近は下ゆでのことを書いていない料理本が多くなりました。
以前は家庭科の授業で「尿管結石っていう病気があります。おしっこをする管に石ができて詰まってしまいます。すごく痛いんですよ。ホウレンソウは尿管結石の原因となるシュウ酸がたくさん含まれています、それを取りのぞくためには下ゆでをしてくださいね。」と教わりました。シュウ酸はエグミの元でもあります。ホウレンソウには大量に含まれていて、栄養はたっぷりなのですが、苦くておいしくありませんでした。

そんなホウレンソウを食べさせるために生まれたのがポパイです。ホウレンソウが大好きで、食べるとパワーを発揮するヒーローが「ポパイ」です。恋人はオリーブ、ライバルがブルートです。
おいしくないけど栄養豊富なホウレンソウを前に母親たちは言いました。「いい、坊や。よくお聞きなさい。ホウレンソウはまずいわよね。確かにそうよ。でもね、とっても栄養があるの。だから、あなたもホウレンソウを食べればポパイのようになれるのよ。オリーブをブルータスから助けるポパイのように、大好きな女の子を守ってあげるためにはホウレンソウを食べなさい。そんな、かっこいい男の子にお母さんはなってほしいのよ。」

そんなホウレンソウですが、品種改良が進み最近のホウレンソウは苦くありません。シュウ酸の含有量が減ったので、尿管結石を気にしなくてもよくなり、下ゆでのことを書いていない料理本が多いです。そのまま生で食べることができる「サラダホウレンソウ」まで出回っています。
そんな感じでホウレンソウに限らず最近の野菜はとっても食べやすくなりました。しかし、相変わらず野菜嫌いの子供は多いです。不思議ですね。
野菜を食べないのは、野菜の味ではなくて、野菜に物語性がないからだと思います。そういえば、テレビでポパイを見ることもなくなりました。

