化学肥料と農薬を使わないことを広く有機農業といいますが、「有機野菜」とか「オーガニック」と名乗るためには有機JAS認定を受けなければいけません。
しかし、有機農業をやっていても有機JAS認定を受けている生産者は非常に少ないです。
認定料が高く手続きが大変なこと、味の保証ではないこと、お客様との信頼関係があれば特に必要性を感じないことなどが理由だと思います。
しかし実際に取得してみて、有機JAS認定のおかげで取り組めたこと、知ったことがたくさんあります。
卒業証書と同じで、学んだから大丈夫であるとは言えませんが、取り組まないと得にくいことはあります。
自分自身は、有機JAS認定を取得しなければ、栽培計画書作りやトレーサビリティーの取り組みが不充分であったし、職場の衛生管理やスタッフの労働安全や廃棄物処理など細かいチェックが出来なかったと思います。
環境保全や生物多様性についての取り組みも有機JAS認定を通して学んだことが多いです。
化学肥料と農薬を使わないというのは有機農業の入り口であり、オーガニックとは生き方、考え方です。
人は自分が主体となって学ぶことは苦手なので、有機 JAS認定をとるための取り組み自体が、オーガニックであるために意味があると思います。