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オーガニックと自然の関わり方

オーガニックの野菜作りは、温室やハウス栽培ではなく露地栽培で多品目の野菜を作ることが多いです。

最近は台風が大型化して、毎年各地で大きな被害が出るのですが、この方法は台風など自然災害に対する受容性が高いように思います。

温室栽培や果樹栽培では台風被害があると壊滅状態になることがありますが、オーガニックによる野菜作りは、始めから太陽や風や虫など自然界からの被害を想定しています。

季節に合わせた旬の野菜をつくり、株間を広げて丈夫に育て、品種は見栄えではなくて力のあるものを選び、病害虫が大発生しないようにいろいろな野菜を植えたり連作しないようにしたり、そんなことを繰り返します。 

自然災害を敵だと考えないで、自然と共存しながら被害をすり抜けていく感じです。そもそも植えたもの全部を収穫しようとしていません。10個植えたものから7個の野菜が取れたら、それは自然の中で育った生命力のある野菜であり、それが有機野菜だと考えています。

有機野菜は味に深みがあるとか、野菜本来のおいしさがあるとか言われますが、それは有機農業というフィルターで生き残った元気な野菜の結果だと思います。

 ただ、この被害を前提にした考え方は、時として活力を失います。有機農業の人たちが集まると「今年はうまくいかなかった」と、うまくいかなかった話ばかりになりがちです。

「自然の恵みも苦しみも全て受け止め、その上で前に出る。・・・・オーガニックとは生き方である。」
台風一過の青空の下、農場の中で、そんなことを考えました。