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ピーマンとパプリカの違い

【質問1】ピーマンとパプリカはどこが違うと思いますか。

「ピーマンは緑色で、パプリカは赤や黄色でカラフル」・・・違います。

「ピーマンは小さくて、パプリカは大きい」・・・・必ずしもそうではありません。

「ピーマンは安くて、パプリカは高い」・・・・確かにそうですね(笑)

ピーマンとパプリカの違いは実は「皮(果肉)の厚さ」だけです。

ピーマンが緑色なのは未熟なうちに収穫しているからです。
ピーマンは完熟すると赤くなります。赤いピーマンは、苦くも青臭さくもなく、甘いです。

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赤いピーマン・・甘くておいしい


しかし、果肉が薄くて、柔らかくて空洞なので、赤くなってから出荷するとスーパーに並ぶ頃にはしぼんでしまいます。
そのような理由から、硬くて未熟な状態で収穫する緑色のピーマンが普通になってしまいました。
    
果肉が厚いパプリカは、赤や黄色に完熟してから収穫しても保存ができます。
肉厚なので実を大きくしても、しぼんでしまうことはありません。

そんなわけで、ピーマンは小さくて緑色、パプリカは大きくてカラフルとなっています。

【質問2】パプリカは韓国産が多いと感じたことありませんか?

パプリカの特徴は果肉が厚いことで、果肉が厚いから色がつくまで完熟にしても崩れない・・・と理屈はそうですが、赤や黄色にピカピカに染めるには技術が必要です。
これを開発したのが園芸大国オランダです。

日本の一般的な温室より高さが2倍以上もあるオランダ式ガラス温室のなかで、水耕やロックウールといった溶液栽培で育てます。

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オランダ式温室
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この方法だと花が咲いてから実をつけて色づくまでがとても早いです。
ポイントは「早く大人にすること」です。
世間にもまれながら、ゆっくり育てたりしていたら傷がついてしまうのです。
だから、有機栽培のカラフルなパプリカはありません。

日本で流通しているパプリカの約9割は輸入品、その多くは韓国産です。 

韓国は国の支援で「日本へ輸出するためのパプリカ栽培」に取り組んでいます。
オランダ製のガラス温室を作り、技術指導員をオランダから招聘し、オランダの種子を使って、オランダのやり方でパプリカ栽培に成功しました。

そして、釜山港からフェリーで福岡や下関経由で日本に運んでいます。

韓国産パプリカはフェリーで玄界灘を渡ってくるのです!

 逆に言えば、「フェリーで日本に輸出するのに適した農産物として、軽くて傷みにくいパプリカを選んだ」と言えます。
 韓国の農水省または農協さんに、経営戦略にたけた「切れ者」がいたのでしょうね。