日本のオーガニック市場に思うこと

野菜セットの海外輸出の可能性がないかと、香港へ行ってきました。
それほど海外に行ったことがあるわけではないのですが、日本と比べて海外では有機野菜を目にする機会が多いことを実感します。
日本で有機野菜が広まらないのは、日本はアジアモンスーン気候帯で夏に湿度が高く、農薬を使用しない有機野菜が作りにくいのが原因であると思っていたので、アメリカやヨーロッパ、あるいはオーストラリアなどでオーガニックが一般的なのは、何となく理解できたのですが、韓国、台湾、シンガポールといったアジアの国でも日本よりオーガニック野菜を目にする機会が多いのことに不思議な感じがしたものでした。
今回の香港でも欧米系スーパー、日系スーパーだけでなく、地元スーパーや古くからの公設市場にも有機野菜を売っているコーナーがありました。写真は西駅(香港では下町)の公設市場の様子です。香港産の有機野菜が売られていました。
確かな裏づけがあるわけではないのですが、自分が思うに、日本で有機野菜があまり広まっていないのは、国産の野菜に対する信頼の高さの裏返しだと思います。
食に安心安全を求めるのは世界共通ですが、日本人の場合は「国産野菜だったら安心」「地元産の朝採れ野菜は新鮮で安全」だと思っています。
それに対して、外国では「生産者は信頼できないので、公的機関による認証マークがついていなくちゃ、安心なんてできないよ。」というスタンスなのではないかと思います。
日本ではスーパーの野菜売り場で生産者の顔が掲示されていると、何となく信用できると思ってしまうのですが、外国では「なんだか、こいつは怪しいやつだなぁ」と思って見るんじゃないかと思います。(私見です)
有機野菜を作っている当社としては、有機野菜がもっと食べられるようになって欲しいのですが、「国産なら安心」「地元野菜は新鮮で安全」と信頼されている現状のままでいて欲しいなぁとも思います。