野菜が好きになる話( 静岡新聞 3月6日)

投稿日:2016.03.05投稿者:siawaseyasai

暑さも寒さも彼岸まで、いよいよ春ですね。

春の彼岸は農作業が始まる時期で神様をお迎えするために「ぼたもち」を、秋の彼岸は収穫を感謝して「おはぎ」を作ります。

「ぼたもち」と「おはぎ」は基本的には同じものですが、それぞれ牡丹の花に似せたり、萩の花に似せたりします。春に咲く牡丹は「立てば芍薬、座れば牡丹」で「花の王」と呼ばれるくらいですから豪華絢爛に、お米を大きく丸め、こしあんをたっぷりつけてボタンの花に似せます。

それに対して、 秋に咲く萩の花はマメ科の蝶形花と呼ばれる小さな花が粒々にたくさんつくので、「おはぎ」は形を小ぶりに長めにして粒あんで丸めます。

おはぎ1

ここまでが一般に言われていることですが、これはお米と小豆の品質に関係しています。秋に収穫したばかりのお米をお餅になるまでつくのは勿体ないので、おはぎはお米の形を残すように軽くつきます。 小豆も収穫時期は秋で、とれたての小豆は柔らかく皮も一緒に食べられるので、秋は粒あんにしていただきます。
ところが、お米も小豆も、ひと冬越すと硬くなります。そこで「ぼたもち」は、お米をお餅になるくらいしっかりついて大きく丸め、小豆は硬くなった皮を除いてこしあんにして、たっぷりつけてボタンの花に似せます。

もっとも、これらは保存技術が良くなかった昔の話、今は1年中「おはぎ」を販売しているお店が多いようです。

ちなみに、我が家では「ぼたもち」のことを、「おはぎ」に対して「おぼた」と呼びます。 食への感謝の気持ちが込められた良き風習だと思うのですが、妻にはおかしいとからかわれます。皆さんの家では「おぼた」と呼びませんか?

 

 

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