しあわせ野菜畑の原点

投稿日:0201.06.01投稿者:siawaseyasai

しあわせ野菜畑は、少量多品目の野菜を育て、直接お客様にお届けしています。
また、野菜の加工品を作ったり、自社の野菜を食する食事会を開催したり、料理教室を開いたりしています。

この原点は小笠高校の農業の授業です。

静岡県内で最初の総合学科である小笠高校は、総合学科発足当時に様々な斬新的な取り組みをしました。

授業設定に関しては、生徒に関心が高いと思われる科目を立ち上げることができ、
その科目の選択を希望する生徒が増えると開講する講座数と職員数が増えました。
中国語、ポルトガル語、スポーツトレーナー論、陶芸、エコロジー、茶文化、マルチメディア、マーケティングなど様々な科目がありました。

そんな中で自分は、シルクロードとヨーロッパ研修での経験をもとにして、
生徒に個人別の小さな畑を与え、夏はキュウリ、トマト、ナス、トウモロコシ、枝豆を育て、秋はレタス、白菜、ダイコン、ニンジン、ブロッコリー、ホウレンソウを育て、育てた野菜を授業の中で料理をして食べたり、家で料理をさせてレポートで提出させたりし、
冬は白菜の漬物を作ったり、大豆から豆腐を作ったり、小麦粉からうどんを作ったりするという授業を立ち上げました。

農業高校の授業は、作物を限定して専門的に教えることが一般的です。
これは、「経営的に有利な作物をひとつ選び、それを大規模に作る専作経営が農業の近代化である。
農業教育は産業教育であり、趣味の園芸ではない。」という考え方です。

専門学習への基礎科目として数種類の野菜を育てる科目はあるのですが、総合学科設立時の小笠高校には導入科目という考え方がなく、その科目は実施されていませんでした。
立ちあげたのは、この科目の内容をさらに多様化し、ひとつの科目の中で10種類以上の野菜を育て、加工や調理もするというもので、メロンを育てる農業科目の履修を希望したものの、人気が高く施設の関係で受け入れることができない生徒が出てしまい、やむなく開講が認められました。
写真はその時に受講した生徒です。


1講座9人で始まったこの授業は、その後、農業科目選択生の必修科目となり、4年目には3講座60人の選択生を抱える講座となりました。

授業は予想以上に好評でした。
授業の時だけでなく、放課後や休みの時に農場に顔を出す生徒も多くいました。
一緒に来た母親が、「こういう授業なら私がやりたいな。」と言ってくれることもよくあり、とても嬉しく思いました。

そして、生徒たちが楽しそうに取り組んでくれる様子を見ながら、「もしかしたら、こういう農業経営をやれば、将来、農業をやりたいという子が現れるかもしれない。農業の担い手を育てられるかもしれない」と思いました。

この授業が、しあわせ野菜畑の原点です。

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この写真から8年後に農業を始めたのですが、予想はしてたのですが、やはり農業は大変でした。
仕事で使う軽トラックの座席は直角でリクライニングがないのですが仕事が終わると疲れて車から降りることもできずに直角のまま眠っていたり、夕食の時には、ご飯やお椀を手にしたまま眠りそうになって妻に起こされたりもしました。
夏は体から熱が逃げなくて、仕方がないので水風呂によく入ったし、筋肉がけいれんして寝れないこともありました。
3年間は日曜日も夏休みもなく農作業をしていました。
そんなふうに働いていても収入は全然増えません。

この写真を見ながら「お前たちがあんまり楽しそうな顔をするから、大変なことを始めちゃったよなぁ。」などと時には思いながらも、
「大丈夫、絶対方向性は間違っていない。」と、笑顔に元気をもらい勇気づけられたものでした。

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そんな、彼女たちが先日お店に来てくれました。
ミニスカートとルーズソックスだった彼女たちも、今は素敵な女性に、そして、いいお母さんになっていましたが、笑顔は昔のままでした。
その笑顔を見ながら、「大丈夫、絶対方向性は間違っていない。」と改めて確信し、
そして「農業を始めて良かったな。」と思いました。
彼女たち、そして農業の授業で接した、たくさんの教え子達に感謝しています。  

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